「言ってはいけない」残酷すぎる真実 橘玲 から「子育てや教育は子どもの成長に関係ない」を読む

残酷すぎる真実 橘玲 と聞けば

最も最近読んだ 「残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する」を思い出す。良い本だった、エビデンスの無い説ではなく、ちゃんとエビデンスのあるものを読みなさい。という、目から鱗もの。

橘玲といえばやはり「(日本人) 」がすごい本だった。

日本人とはどういうものなのか目から鱗が落ちまくり。それ以来のファンです。

 

どちらも、信頼できるデータ、エビデンスに基づいたもの、憶測とかはありません。

その系統にあるのが

 

「言ってはいけない」残酷すぎる真実 なのです。

様々な章がちりばめられ、レイプやセックス関係、女性の性の話題などもあります。残酷な真実でもありますが本を広く売るためのものでも有りそうです。

 

一番面白く、橘さんが最も言いたかったのは

Ⅲ子育てや教育は子供の成長に関係ない

ではないかと思います。

面白いしやはり目から鱗。

少しここだけまとめさせて趣旨を自分なりに読み返せるようにしておきます。

 

III 子育てや教育は子どもの成長に関係ない

11:わたしはどのように「わたし」になるのか

  • 文化・宗教・しつけが異なる異国で育っても一卵性双生児の知能や性格・精神疾患などの「こころ」は同じ家庭で育った一卵性双生児とよく似ている。
  • 別々に育っても一卵性双生児は瓜二つということ。
  • 家庭が子供の性格や社会的態度、性役割に与える影響は皆無。子供は親の思い通りにはぜんぜん育たない。
  • 私は遺伝非共有環境(次章で述べる)によって「わたし」になる。

12:親子の語られざる真実

  • ジュディス・リッチ・ハリスという女性の在野心理学者は誕生したばかりのインターネットを駆使して研究。
  • 兄弟姉妹・一卵性双生児でも「私」は遺伝(お互いを近づける力)と共有環境(お互いを近づける力)と非共有環境(お互いを遠ざける力)でできている。
  • 非共有環境という親子のあいだにおける共有環境とは別に近所・学校その他の子供同士の世界で影響を受ける(親の母国語より友達の話す現地語を意図も簡単に話せるようになる等、グループ内のルール、自分の立ち位置)
  • その子供の世界での立ち位置は遺伝からの影響を強く受けるので、先の別々の環境で育った一卵性双生児がそっくりの人間になるらしい。
  • 親よりも友達の世界のルールを優先するのが子供の本性(人間はとてつもなく長い期間(数万年)をそうやって集団内で過ごしてきた。昨今の核家族・地域社会からの離脱ての適応は無い)

 

13:「遺伝子と環境」が引き起こす残酷な真実

  • 非共有環境が異なる場合、最も自分の力に気づく環境にいた方が成功することになる(例としてピアノ環境にいた者(上手い人だらけ)とピアノが近くに無い環境にいた者とで比較すると、自分のピアノ演奏遺伝を発揮できるのは近くにピアノが出来る人が居ない環境にいた者)
  • 親の出来ることは子供の持つ力を素直に発揮できそうな環境に置くこと。親が望む方向では無く、子供の持つ何かを生かす方向。

 

有名私立に入れたいのもそういう理由があるのでしょうが有名私立で能力出せる遺伝子なのかどうかはわからないですね。

 

パレオな男ブログ の「ダメな性格は変えられるのか?」が凄すぎる。

アメリカでエビデンス付きの「残酷すぎる成功法則」が大好評、大ヒットして2017年末に日本でも出版されています。

特殊な成功例をあたかも普遍な成功法則みたいにしているものが多いなか、エビデンス(証拠)付のものだけを取り上げた本、その姿勢が高く評価されているようです。著者はブロガーで以前から高く評価されていたものを書籍化したものです。

早速買って読んだのですが、面白かった、解りやすかった。




日本にもエビデンスブロガーがいた!

で、なんと、日本にも凄いブロガーが居て同じようにブログ全体がエビデンス付きの記事で構成されていて、なんとこちらも書籍化されている。
一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書 という書籍、ダイエット関係なんですがそれだけではなく精神的なもの暮らし方・生き方全般を科学的に見直してくれるものです。

ブログが元になっていますのでネット上でも同様なものを読むことができます。

(本のように系統だててまとめられていないので、ほしい記事を探り当てるのはちょっとというかかなり大変)

そのブログサイトがこちら

パレオな男:アラフォー男がアンチエイジングについて考えるブログです。

何を書いているブログなのか、とても興味深い記事がありますので紹介します。

 

「ダメな性格は変えられるのか?」

これをエビデンス付きで解説しています。このページ

人間の行動ってどこまで性格で決まるの?「ダメな性格は変えられるのか?#1」

ハーバードのブライアン・リトル先生、ウォルター・ミシェル先生、ウェイクフォレスト大学から出たレビュー論文、その他をエビデンスとして見事に展開しています。

  • 想定しておき、自分のすべき行動を決めておく
  • 想定していなかった状況になった場合はメタ認知的質問でダメな性格の悪影響を薄める
  • ダメな性格が発動しそうな環境は避ける

などとしてなんと

「それって性格改善ではなく「その場しのぎ」じゃないのか?」を導きます。

そうなのです、そのページはその「なんでもないその場しのぎ」を導いて終了。そんなことでいいのか?というところまでで区切ったのです。その先は、別のブログ記事に続きます。

 

「正しいその場しのぎ」で自分の性格は変えられる!「ダメな性格は変えられるのか?#2」

もちろんここでもイリノイ大学のレビュー論文、ジョブクラフティングの技法、などが紹介されています。

そして

  • if-thenプランニングをする。
  • これをやる上で大事なのは「淡々と続ける」ってところです。
  • 正しい「その場しのぎ」(小さな勝利)を積み重ねていく方法を考えたほうが賢明

とまとめています、これだけだと何のことやらわからないと思いますので是非お読みください。

とにかく素晴らしいお話です。

 

凄い人たちもみんな私たちと同じような気持ちに出くわして悩んでいるのです。

彼等はきわめて人間的な、人間の弱さを見つめてそれを乗り越える方法を理解した、それだけみたいです。

ですから凄い努力はしていません。そんなことしたらくたびれますから。

「いじいじぐずぐずした心でも乗り越えられる方法」で越えていったのです。

「その場しのぎ」に感じる気軽さが大事ですね。

 

そういう現実的なお話がこのブログ・書籍の特徴です。

書籍はこれ、まとめられていて解りやすいです。

カスタマーレビューも極めて高得点★4.4(27人)




 

あなたも私も多様性の一部

生物は種の存続のために様々な可能性を用意しておく

足が速いやつがいつも逃げおおせているが、ある日待ち伏せをする肉食動物にそれらがやられて足の遅い者たちが助かる。

それが私達だ。

 

ある日足の速いやつは真っ先に藪の中に隠れた。しかしそこは崖の上の藪で、足の速い者たちは全部落ちていった。足の遅い者たちは犠牲者を出しながらも助かった。

それが私達だ。

 





私達は今は見た目ただのあわれな1生物でしかないが

人類という種が生み出したまぎれもない可能性の一つ。

今、我が物顔をしている人達、歴史を見れば消えている。

新しかったアイデアも淘汰され何も残らない。

 

歴史の舞台、次はあなたの価値観を受け継いだ子孫か家系一族かもしれない。

独身者だって実は想いのほかに影響を残している。

というか人間は社会のもの。

 

私もあなたもつまらないポジションにいるが

既に選ばれてそこに居て、種に何が起きても大丈夫になるようにそこを固めている。

 

間違いなく

 




これも有りだった!「注文をまちがえる料理店」という「ま、いっか」の寛容社会

何とも不思議なお店があったもんだ。

注文したものと違うものが出て来るとか。

店員は認知症の方で、間違えることも有るそういう世界をお客さんは楽しむらしい。

 

 

「注文をまちがえる料理店」のこれまでとこれから forbesjapan






を読んでいただけば分かります。

 

以下は自分メモ(参考にどぞに)

  • 2日間だけのプロジェクトのつもりが…「想像をはるかに上回るとんでもない反響」を呼んだんだそうです。
  • 国内のマスコミはもちろん、世界各国のメディアから「紹介させてください」の連絡が殺到。

・・・命名がわかり易いですよね「注文をまちがえる料理店」ですからこれが「注文をまちがえることもある料理店」だと弱い気がするけど言い切られると強く迫ってきます。

 

そんな間違いを受け入れて、間違えることをむしろ楽しんじゃおうよ、というのがこの料理店のコンセプトです。

 

ということです。

 

気付きは

テレビの取材の時、認知症の方が打合せとちがう料理を作った。

でも、別に困らないじゃん「うまけりゃ何でも良い」

「こうじゃなければいけない」という鋳型、介護の現場に見られる「拘束」と「閉じ込め」

に、気付いたようなんです。

 

そして直ぐに「注文をまちがえる料理店」が浮かんだんだそうです。

どうしたらそうなるのか、様々な経験と知識が瞬時に解決策を浮かべたんでしょうね。

「間違えちゃったけど、ま、いっか」

というほんわかとした言葉、いいですね。

通常は怒りますよね肉が出てくると思っていたら全然別のもが出てきたりしては。

「違うじゃないか!こんなもん頼んでないよ!」

このサイトの例ではハンバーグじゃなくて餃子だったそうです。「ひき肉」だけは合っていたとか。

 

社会の受容度や寛容度

様々な社会課題(子育て…同性婚…)が社会の受容度や寛容度が高ければ解決するのではないかと感じていたらしいです。

なるほど、何となく年ごとにギスギスしてきた日本人の社会、ルールに結構厳しい(とても良い事なんだけど)気がします。

昔と比べ交通事故も犯罪も様々なものが大きく改善されましたが、まだまだどんどん進めています。

私は素人なので、いや素人なので聞きたい事知りたい事はどのくらいの数字になったひと段落なのか?ということ。

ゼロを目指しているんじゃないでしょうね?

どのくらいの数字の社会が最も安定して暮らしやすいのか?

過剰な取り締まりや監視社会、隣近所同士の監視など行き過ぎると怖い社会になり、場合によっては逆効果、まさに過ぎたるは及ばざるが如し。

 

わざとやっているわけでなければ(人間社会は認知症の方も肩こりの方もくそまじめな方もそれこそ様々な人が含まれているわけで)間違いをも楽しむ余裕がいいですね。

 

さて、以上の事はほんの除幕

リンク先には開店までの苦労それからの苦労、これからのこと等、為になることに満ちています。

どうぞ読んでください。

 

追記 201711

私は知りませんでしたがどうやらこの素敵な名前は宮沢賢治の小説「注文の多い料理店」から来ているものらしいです。

青空文庫(著作権切れ無料)で読めます。

注文の多い料理店

読み始めたら引きずり込まれました。注文が多いとは…

こういうお話は絵本の方が大人でも楽しめそう。

調べたら、ありました。

★版画絵本宮沢賢治 注文の多い料理店